相談を受けるのはほとんどが占い好きの女性なのだが、めずらしく男性へアドバイスすることになった。
というか、いつまでも一人身でいるわたしを心配した友人が、紹介目的で連れてきたのが彼だった。
大手商社に勤務する彼は、一般的にみても、見た目も良いほうの部類に入ると思う。(しかしどうやら占いが好きなようだ。そこは女の人に似ている。)
営業成績もいつもトップとまではいかないが、上部に入っているという。
それを、自慢気でもなく話す彼は、さすがに営業と思わざるを得ないほど、爽やかな感じがする。
それを思ったまま口にすると、彼は『毎日必死ですよ。』と軽くため息混じりにつぶやいた。
彼は愚痴を言ってしまった、という感じでバツが悪そうに『すみません!』と爽やかに謝った。
ここで、初めて違和感。
きっと、無理をしているのだろうな。
「今日は、無理しなくて良いですよ。」
友人がいつまでも一人を楽しんでいるわたしを心配しただけですから、堅苦しいことはなしにして、今日はお互いに与えてもらった時間を楽しんで、語り合っちゃいましょう♪っていう感じで。
すると、それまで爽やかだった彼が、弱々しい表情になり、
「僕・・・無理しているように見えちゃいましたか?」
気が緩んだのか、仕事のプレッシャーからストレスが溜まり、夜寝付けなくなったことで毎晩飲酒し、夜遅くに寝るという毎日で、寝不足からさらに営業に影響がでることもあるという。
大きな失敗をすることはないけれど、お客様との会話で、適切な言葉が出てこないこともあるらしい。
さらには最近は占いも最下位ばかりでへこむと。 わたしも、人間関係のこじれから人間不信に陥ったことがあった、とお話しすると、そこからどうやって復活したのか聞かれてしまった。
お恥ずかしい話しですが・・・
と、パワーストーンやパワーストーン印鑑のことを話すと、馬鹿にするどころか、いろいろ聞かせてくれと、彼にお願いされた。 |