電話占いに救われた人たち
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彼浮気性の彼女が落ち着いてから間もなく、今度は別の友人が連れてきた女性と話すことになる。

恥ずかしながらコンパに誘ってもらったときに、人数合わせに急遽参加した彼女と知り合ったのだが、彼女は雰囲気が少々暗く、口数も少ない。
占いの話でもりあげようとしただのが、あまり飲み会も盛り上がらなかったので、1次会で解散し、友人と彼女とわたしの3人で2次会をした。

飲み物を注文して店員さんが下がると、彼女は「すいません・・・」と。
自分が暗いせいかつまらない占いの話のせいで、飲み会が盛り上がらなかったと気にしていたのだ。
彼女の話しでは、学生時代の彼女はとても活発で、どちらかといえば社交的な性格であったらしい。
きっと学生時代であれば占い話で盛り上がることも多々合ったであろう。
自分はそんなに占いなんて信じてなかったけどね・・笑
今の彼女からは想像が出来ないでいると、手帳にはさんでいる1枚の写真を見せてくれた。

彼女の母親らしき人と、中学生らしき彼女が一緒に写った写真は、確かに明るさがにじみ出るような雰囲気だった。
それがどうして・・・
彼女が高校生になってすぐの頃、彼女の母親が突然家を出たらしく、残された彼女と父親の生活はひどいものだったという。
彼女は家事をこなしながら、高校に通っていたのだが、父親が寂しさを紛らわせるのに仕事に没頭し、たまに顔を合わせても疲れていて、言葉を交わすこともなかったのだとか。
それでも彼女は、いつか母親が帰ってくると信じ、仕事で疲れている父親のために毎日学校帰りに買い物をし、家事をこなしていた。

それが、彼女が高校3年生のころ、出て行った母親から父親宛に離婚届が郵送されてきて、疲れ切っていた父親がそれを提出したため、彼女は母親に会うことがないままで現在まで来ているという。

正直いうと、これほど重い話しでは、パワーストーン印鑑をすすめる気にもならない。
わたしは、聞き役に徹することにした。


 
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